大連には私の知つておる男で日本政府との直接の関係において、及び満州における健政権との直接の関係において当時の日本的な言い方によると苦力労働者を偽政権及び日本帝国主義のために使う元締の仕事をしていた宮川精一郎さんという人がいるのですが、その人が大連方面においてやつた行動と、戰争が済んで後今日の現状に至る旅大地区の社会事情の変化との関係は甚だよくマツチしていたか、そうでなかつたかということと、それからその
○証人(石堂清倫君) 宮川精一郎君のことからお答えいたします。個人的の関係を申しますと、宮川精一郎君は中学も高等学校も大学もずつと一緒でありまして、いわば竹馬の友であります。満州に参りましても甘粕正彦の指導を受けて仕事をしておりました。元の大東公司、これは関東軍の指導の下にありまして、北支那方面から苦力を満州へ輸入するという特許会社であります。
宮川精一郎君に関しては石堂さんにお答えを願いたい。桑田さんのような技術者がもう一度自分の仕事の結末を付けたいために向うへ行きたいという希望がかなえられそうであるかどうかということについては、石堂さん並びに金子さんからお話を頂ければ結構であると思います。